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B9 TRIBECAを斬ってみる。

B9 TRIBECAについて、言いたい事が山積みなので、斬ってみようと思う。

 まずはお題はこれだ。

Subaru Global | SUBARU B9 TRIBECA(スバル B9 トライベッカ)

 車全体の大きさ等から受ける印象は、実際の車をみてみないと解らないが、データを見てみるとかなり大きな車で有る事が解る。VWトゥアレグやポルシェカイエンなんかと同じ位のサイズにということで、実車はかなりの迫力があるのではと予感させる。車全体のシルエットは、既に先行して出ている他社のSUVの定番的なもので、特に目新しさは無い。可もなく不可も無くと言った無難なところだ。後発として新しい提案が無いのは苦戦を強いられるだろう。

 この車のデザイン上の特徴は、丸みを基調としたものをエッジで切るというという手法が取られているが、R1eで使われていた面はここで使いたかったのかと納得が出来た。サイドからテールレンズ、そして反対側のサイドまで一本に貫かれたエッジはとても印象的だ。敢えてここに六連星を配した事も美しいと思える。ただ、問題なのはこの手法を使って大ヒットした車が既に存在しているという事実。真似とは言わないが印象としてよく似ている。

 そして、この車のスタイリングの最悪の部分は、やはりそのフロントフェイスだ。左右に大きく広げたスバルでいう「翼」をイメージしたグリル、そして中心の航空機のインテークをモチーフとした盾型グリル、そして八つ目ウナギの様なヘッドライトユニットは、この車で、いや、スバルの歴史上、稀に見るアグリーさだ。確かに左右に広げたグリルによって幅広感を上手く演出しているとは思うが、ヘッドライトユニットがこの上に配置されてしまっているため、異様な腰高感がある。実際にはこの事が車自体の存在感として伝わってくるか、それとも単にアグリーなのかはこの車の前に立ってみてみないと解らないのだが。加えて言うなら、この盾型グリルからフロントフードに伸びるプレスラインは、一見して直列エンジンを縦置き積んでいる様に錯覚してしまう。アクセントとしては成功しているとは思うが、この車本来の低重心をアピールするなら、この面の使い方は違う様に思える。同時に、この面の使い方では、クラシックな印象が出て来てしまっている。ネオクラシックでも狙ったのだろうか? 意図する所が良くわからない。シャープでクリーンな印象の有る後のデザインと、異様に重厚感のある前のデザイン。車の前後でデザイン的な方向の違いを強く感じるのだ。これを異様と言わないでなんと言おう。北米でのB9 TRIBECAの評判を2、3見てみたが、私の見た評価はすべて「ugly」。この事がどういう結果になるのか、一番解っているのはスバル自身だろうが。いや、やはり解っていないのか?

 私自身は、今回の新しいスバルの顔の変更を含む、デザイン戦略の転換ついては、世界市場で1%という大きな目標を達成するには必要不可欠であると思う。現行のレガシィのデザインは台形グリルを使い始めて三代目にしてやっとまとまりが出て、それ以外のクリーンなスタイリングもSVX以来のCOOLな仕上がりになっていると思うが、このデザインでは押しが弱く、近年の新しい潮流のなかでは、そう遠くない将来に押し流されてしまう様に思える。また、新しい表現方法は、旧来のファンの反感を買うというリスクを背負う事は当たり前の事だ。ここにあぐらをかかずに新しい挑戦をすることは避けて通れないし、また、その事については一人のファンとしては心から支持したい。ただ、R2,R1,B9 TRIBECA(ついでに言えば、Blitzen)を見て感じた事は、これは借りて来たデザインであろうと言う事。つまり、スバル車の機能とデザインの方向性がずれている様に思えてならない。故に諸手を上げて美しいとは言えないのだ。

 そう遠くない将来の展開として、現在の内燃機関からハイブリッドへの移行、並びにその先にあると予想される燃料電池への移行となった時に、現在のスバルの優位性である水平対向エンジン、並びにAWDはその意味の殆ど失う。そうした時までに、デザインを含めた確固たる商品戦略を確立していかないと、恐らく生き残る事は出来ないだろう。そうした重要な時期に、大きな力となるデザインで、メインとなる市場の意見で「ugly」といわしめるB9 TRIBECAで果たして良いのか?

 ・・・・詰めの甘さと、焦りだけはやけに目立つ。

【2005.2.13追記】
どうやら、この車の欧州での販売も検討しているらしい。かのアルファロメオも、フェラーリもSUV市場に参入する事を検討している様だ。はたして欧州ではどの様に受け取られるのだろうか。
フェラーリ、SUVに参入?!

【2005.6.5追記】
いよいよ北米を走り出したB9 トライベッカ。取りあえず出足はまずまずと言った感じの様子。
いよいよ北米リリース、B9 TRIBECA(トライベッカ)

【2005.8.13追記】
これはかなりCOOLです(笑)。一見の価値ありです。
北米のB9 TRIBECAのCM

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コメント

アメリカ中西部で、WRX、Legacy 2.5GT、ときて現在トライベッカに乗っています。
レガシーGT発売以来日本でもずーとTURBOだったので、「3000CCで2tなんて絶望的」と思いいながら乗ってみたら・・・「かなりいい。」
そりゃ絶対動力性能はそれなりですが、ハンドリングが自分の好みにぴったり。最近のモデルでなくなっていた古きよきスバルの味を感じます。
格好も実物はおかしくないです。
TOYOTAの人は「これTOYOTAのマークつけたら1万台は軽い。」とボソッとつぶやいていました。

投稿: Shinichi Iizuka | 2005/08/04 23:29

Shinichi Iizukaさん
コメントを有り難うございます。
トライベッカに搭載されているEZ30Rは、見かけ以上のパフォーマンスを持ってますので、動力性能としは十分なものが出ているという事ですね(^^) 大変、楽しみな情報を有り難うございます。

これはデザイン全般に言える事ですがと、写真などでは絶対に伝わらない部分がある事は私自身も良く理解しているつもりです。単純に見えて実は極めて複雑な面で構成されていたり、思わぬ所にはっとする様な美しさを感じる事などはざらにありますので。この記事も実際に実車を目の前にしたら、180度反対の事を書かせてもらうかもしれません(笑)

なんだかんだとグチグチと書かせて頂いてはいますが、車の持つ存在感や雰囲気といったものは、その大きさや表面の質感など様々な要素で構成されるものですので、こうした所がどんな感じに仕上がっているのか、早く実車を見てみたい一人ではあります。

ただ、スプレッドグリルに関しては、国内では賛否両論まっ二つ。今後のスバルのデザイン戦略として、このまま熟成させるのか、それとも方向転換が行われるのか、実に興味深い所でありますし、また、当のスバルとしても正に正念場にさしかかって来ていると感じています。
そんな中でも、一つだけ言える事は、スバル自身もこの個性をどう使うか、確実に学び始めていると見られる点です。最近、この先がどうなって来るのか、とても楽しみになって来ています。

これにトヨタのマークを・・・この台詞、過去に何度聞いている事か(笑) 褒め言葉と取るべきかそうでないのかは、判断は難しい所に思えます(笑)

投稿: Algernon | 2005/08/05 22:33

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